「FreeMind」の使い方:マインドマップの作り方

 議論やアイデアをまとめる方法として「マインドマップ」が近年注目を浴びています。「FreeMind はこのようなマインドマップを作成するためのフリーのソフトウェアです。FreeMindは簡単にグラフィカルなマインドマップを作成できるほか、作成したマインドマップをPDFやPNG、HTMLといった形式で保存する機能も備えています。

図 マインドマップ作成ツール「FreeMind」
図 マインドマップ作成ツール「FreeMind」

 マインドマップは、ある対象について、関連するキーワードや想起されるイメージを放射状に繋げながら描いていくことで分析/表現を行うものです。キーワードやイメージを繋げていく表現方法は人間の脳が物事を記憶/分析する方法に近いと言われており、物事の特徴を把握しやすく図示する方法であると言われています。

 マインドマップの基本的な作成ルールは非常に単純です。まず、分析/表現したい対象を中心に書き、そこから放射状に線を延ばしてその事柄に関連するキーワードや想起されるキーワードを書き込みます。続いて新たに書き込まれたキーワードに対し、同様に関連/するキーワード、想起されるキーワードを書き込んでいく、というステップを繰り返すことで、マインドマップは作成されます。

図 マインドマップの基本的な作成ルール
図 マインドマップの基本的な作成ルール

 マインドマップは会議などのメモ/議事録やブレインストーミング、文章執筆などに役立つと言われています。実際、FreeMindのドキュメントはマインドマップで提供されています。

図 マインドマップで作成されたFreeMindのドキュメント
図 マインドマップで作成されたFreeMindのドキュメント

FreeMindのインストール

 FreeMindはWindowsおよびMac OS X、Linuxで動作します。また、実行にはJava Runtime Environment(JRE)が必要です。JERはjava.comからダウンロードできますので、JREをインストールしていない場合はこちらから最新版のJREをダウンロードしてインストールしてください。FreeMind本体のダウンロードは、SourceForge.JPのミラーサイトから行えます。

FreeMindのインストール
Java Runtime EnvironmentのインストーラをJava.comからダウンロードしてインストールしておく
Java Runtime EnvironmentのインストーラをJava.comからダウンロードしてインストールしておく
SoucrForge.JPのダウンロードページからFreeMindをダウンロードする。Windows環境なら「FreeMind-Windows-Installer-(バージョン番号).max.exe」が該当のインストーラだ
SoucrForge.JPのダウンロードページからFreeMindをダウンロードする。Windows環境なら「FreeMind-Windows-Installer-(バージョン番号).max.exe」が該当のインストーラだ
ダウンロードしたインストーラを実行する
ダウンロードしたインストーラを実行する
特に設定が必要な項目はないので、「Next」を順にクリックしていけばOK
特に設定が必要な項目はないので、「Next」を順にクリックしていけばOK
オプション設定では.mm(FreeMind保存ファイルに付けられる拡張子)ファイルに関連付けを行うかどうかを選択できる。通常はそのままでOK
オプション設定では.mm(FreeMind保存ファイルに付けられる拡張子)ファイルに関連付けを行うかどうかを選択できる。通常はそのままでOK
インストールが完了したら「Finish」でインストーラを終了する
インストールが完了したら「Finish」でインストーラを終了する

FreeMindでマインドマップを作成する

 FreeMindの操作感はドローソフトに近く、子ノードを作成したいノードを選択して「Insert」キーで子ノードを作成する、という手順でマインドマップを作成していきます。ノードの色やフォント、アイコンなどは右クリックで表示されるショートカットメニューで設定できます。

FreeMindでマインドマップを作成する
スタートメニューの「FreeMind」-「FreeMind」、もしくはデスクトップに作成されたショートカットアイコンなどからFreeMindを起動できる
スタートメニューの「FreeMind」-「FreeMind」、もしくはデスクトップに作成されたショートカットアイコンなどからFreeMindを起動できる
FreeMindの起動画面。中央にマインドマップの起点となるノードが表示される
FreeMindの起動画面。中央にマインドマップの起点となるノードが表示される
ノードをクリックするとノード名を編集できる
ノードをクリックするとノード名を編集できる
ノード名を編集してEnterを押すと、ノード名が変更される
ノード名を編集してEnterを押すと、ノード名が変更される
あるノードに対して新たに関連するノード(子ノード)を追加するには、ノードを選択して「新規子ノード」ボタンをクリックする、もしくは「Insert」キーを押す
あるノードに対して新たに関連するノード(子ノード)を追加するには、ノードを選択して「新規子ノード」ボタンをクリックする、もしくは「Insert」キーを押す
新たなノードが追加され、ノード名を入力する画面となる
新たなノードが追加され、ノード名を入力する画面となる
ノードを選択してF2キーでノード名を変更できる
ノードを選択してF2キーでノード名を変更できる
マインドマップの編集
ノードはドラッグ&ドロップで移動できる
ノードはドラッグ&ドロップで移動できる
移動されたノードは適切な位置に配置される
移動されたノードは適切な位置に配置される
ノードを選択後、画面左のアイコンをクリック、もしくは右クリックして「アイコン」メニューからアイコンを選択するとノードにアイコンを付けられる
ノードを選択後、画面左のアイコンをクリック、もしくは右クリックして「アイコン」メニューからアイコンを選択するとノードにアイコンを付けられる
ショートカットメニューの「書式」ではフォントやノードの色、線の色などを変更できる
ショートカットメニューの「書式」ではフォントやノードの色、線の色などを変更できる

マインドマップに画像を追加する

 マインドマップには文字やアイコンだけでなく、任意の画像を追加することもできます。また、HTMLでノードの内容を記述することで、より表現力の高いマインドマップを作成できます。

 作成したマインドマップは、PNGなどの画像形式や、PDF、HTMLといった形式で保存することも可能です。作成したマインドマップを公開したり、ワープロ文書などに貼り付ける際に有用です。

マインドマップに画像を追加する
ノードに画像を追加するには、ノードを右クリックして「挿入」-「画像を指定」を選択する
ノードに画像を追加するには、ノードを右クリックして「挿入」-「画像を指定」を選択する
挿入するファイルを指定すると、ノードに画像が挿入される
挿入するファイルを指定すると、ノードに画像が挿入される
画像が挿入されたノードはHTML形式で内容が記述される
画像が挿入されたノードはHTML形式で内容が記述される
HTMLを編集することで画像とともにテキストを表示することもできる
HTMLを編集することで画像とともにテキストを表示することもできる
マインドマップを画像やPDFとして書き出す
「ファイル」-「書き出し」メニューで作成したマインドマップを画像やPDFなどで保存できる
「ファイル」-「書き出し」メニューで作成したマインドマップを画像やPDFなどで保存できる
画像でマインドマップを書き出すと、FreeMindで表示される画面と同じものが画像として保存される
画像でマインドマップを書き出すと、FreeMindで表示される画面と同じものが画像として保存される

 FreeMindは簡単な操作で利用でき、本格的なマインドマップ作成にも使えます。個人的なアイデアブックとして、またビジネスでのドキュメント作成の事前準備やミーティングの議事録をまとめる際など、さまざまな場所で利用できるツールといえるでしょう。