FFFTP Projectは2月25日、FFFTP 1.98gをリリースしました。
FFFTPはSota氏(http://www2.biglobe.ne.jp/~sota/)が開発を続けられていたフリーソフトウェアですが、2011年8月31日、Sota氏によりFFFTPの開発終了宣言が出されました。しかし、FFFTPは長きにわたり広く使われていたFTPクライアントであり、未だその需要は失われることはありません。そのため、SourceForge.JPにて有志を募り、開発・バージョンアップを行うことにしました。Sota氏が制作されたFFFTPには長い間お世話になりました。
FFFTP 1.98gでは、2012年7月2日にリリースされた1.98fにいくつかのバグフィックスおよび新機能追加を行ったものです。
主要な変更点は下記になります。
- Windows 8 (32bit/64bit)で動作を確認しました。
- ファイルの上書きの確認の際に元のファイルより大きければ上書きを行う機能を追加しました。
- 起動時に選択されるローカルの漢字コードを設定できるようにしました。
- ローカル側のフォルダの移動ボタンをクリックした際にフォルダの参照ダイアログが直接表示されるように変更しました。
- 接続維持用のコマンドを送信する条件を改善しました。ホスト側のファイルを大量に削除する時などで失敗しにくくなります。
- uClinuxのファイル一覧形式に対応しました。
- シンボリックリンクを含むディレクトリを削除すると想定外のファイルが削除されることがあるバグを修正しました。
- ファイルのタイムスタンプの秒単位を扱う設定を追加しました。
- ファイルの属性を数字で表示する設定を追加しました。
- ファイルの転送に失敗した場合に再接続する設定を追加しました。これによりセッションあたりの転送量または時間が制限されている場合にその制限を回避できる可能性があります。
- メインウィンドウのソケットを再利用する設定でファイルの転送中にメインウィンドウを操作すると転送に失敗することがあるバグを修正しました。
- 非PASVモードで接続時にUniversal Plug and Play(略称UPnP)対応のNATやルータを制御する設定を追加しました(Windows XP以降のみ)。UPnP対応であればNATやルータに接続されたプライベートIPアドレスを持つコンピュータでもPORTコマンドで接続を待ち受けることができます。
- Windows Server 2008 R2のファイル一覧形式に対応しました。
- WindowsファイアウォールのステートフルFTPフィルタの設定を追加しました(Windows Vista以降のみ)。FTPESで接続が切断される場合は無効に、プライベートIPアドレスを持つコンピュータでは有効にすると通信状態が改善されることがあります。
そのほか、バグフィックスなど多数の変更が加えられています。
詳細な変更点については、改変履歴
http://sourceforge.jp/projects/ffftp/wiki/FFFTP-history
をご参照ください。
なお、今回リリースされたFFFTP 1.98gでは1.97bから多数の変更点が加えられています。FFFTP Projectではテストを行い、動作が実用上問題ないことは確認しておりますが、まだ利用実績も少ないことから、まだ大きなバグが残されている可能性もあります。ご理解の上ご利用ください。