Akihiro Motoki
amoto****@gmail*****
2013年 10月 14日 (月) 00:44:23 JST
元木です。 supposed to に関して、自分の思いはもう書き切ったので、これ以上のコメントはありません。 納得のいく言い回しにしてもらえればと思います。 日本語はもともとこの辺りの言い回しは厳密ではなく、推し量る言語だと、 もっと文語的に言うと、慮る言語だと思いますので、直訳するのは難しい場面が多く、 今回のものは直訳するのが難しい場面だと思っています。 > この文の基本構造は、「MD5 ダイジェストは ... 信頼性が高い」であり、 > ほかの部分はそれを修飾したり限定したりしているだけである。 > それなのに、 > > MD5 ダイジェストはファイルの不測の損傷を検知することに関して、単純な > CRC よりも信頼性が高い。 > > と、ここに読点を置くと、「MD5 ダイジェストは」と「... 不測の損傷を > 検知する」とのつながりが強くなりすぎて、「MD5 ダイジェストは」と > 「信頼性が高い」のつながりが弱くなってしまう、ということですね。 > > 基本的に、「は」という格助詞の機能は提題ですから (「何々について > 言うと」ということ)、その働きは文の最後まで続きます。ですから、 > この場合なら、どこに読点を置こうと、「MD5 ダイジェストは」は、 > 構文上では「信頼性が高い」にかかり、文の構造は変わらないと思います。 > > しかし、読点の位置によって、読みやすさや構文の取りやすやが変わることは、 > よくありますし、場合によっては単語や句の掛かり方が変わってしまうことも > あります。ですから、「... 関して」の後ろで読点を打たない方がよいと > いうのは、神経の行き届いた考え方だと思います。 はい、その通りです。 おそらく自分の文章の読み方が影響しているのだと思いますが、 自分が読む際には、読点での区切りを見て、その中で文章の関係を見ることが多いです。 「は」が係るところは決まっていますが、自分の中では、読点はかなり区切りが強く、 読点の区切りで読んでみて、文章が繋がらない場合は、読点をまたいで読み直して 文章を理解する流れです。その意味で、長南さんの訳を読んでいた際には、 3回くらい行ったり来たりしたという点だけコメントしておきます。 「は」があるので、文章のつながりは保証されるというのは、書き手の都合だと思っています。 文章を書いていると、前半と後半で主語がずれても気づかない場合がありますが、 読む際にも、「は」があっても読点があると、ぱっと見た場合にはひとつの文だと 気づかないこともあることも多々あると思います。 以上です。 2013/10/13 長南洋一 <cyoic****@maple*****>: > 長南です。 > > メールを短くするために、引用をちょん切りすぎたかもしれません。 > > 元木さんのメールより [JM:00948] >> >>>>> `-z' >>>>> `--elide-empty-files' >>>>> Suppress the generation of zero-length output files. (In cases >>>>> where the section delimiters of the input file are supposed to >>>>> mark the first lines of each of the sections, the first output >>>>> file will generally be a zero-length file unless you use this >>>>> option.) The output file sequence numbers always run >>>>> consecutively starting from 0, even when this option is specified. >>>>> >>>>> サイズ 0 の出力ファイルができないようにする (入力ファイルを部分に >>>>> 区切る行が、各部分の最初の行でもある。そういう想定の場合に、この >>>>> オプションを使わないと、一番目の出力ファイルがたいていサイズ 0 に >>>>> なる)。このオプションが指定されているときでも、出力ファイルの >>>>> 連続番号が 0 から始まって、順番に増えていくことに変わりはない。 > >>>>> "In cases ..." の "are supposed to" がうまく訳せないでいます。 > >> be supposed to は仮定だと思います。 >> 「〜という状況を考えると」といった感じだと思います。 >> 「なることになる」はちょっと意味が違うと思います。 > > 直訳すると、「... ということが仮定される (されている) 状況では」かな。 > その「仮定される」をどう訳せばこの場合適切かで、のたうちまわっている > わけです。 > > suppose の中心的な意義は「仮定する」ですが、辞書には suppose の訳として、 > 次のようなものも載っています。 > > 研究者 リーダーズ+プラス > be supposed to do ... > ... することになっている。 > Everybody is supposed to know the law. 法律はだれもが知っていることに > なっている 《知らなかったといってのがれられない》. > > 小学館 ランダムハウス > suppose > --- (省略) --- > 8 ((受身で)) 予期する、期待する、要求する (expect) ((to つき不定詞を > 伴う)) -- He was supposed to call a girlfriend at ten-thirty. > 十時半にガールフレンドに電話することになっていた。(以下略) > > この訳し方を応用できると思いました。直訳してみます (見やすさを考えて、 > 原文をもう一度出しておきます)、 > > In cases where the section delimiters of the input file are supposed > to mark the first lines of each of the sections, > > インプットファイルのセクションデリミタが、各セクションの最初の行を > 印付けることになっている場合に > > もう少し日本語らしくすると、 > > 入力ファイルを部分に区切る行が、どの部分においてもその最初の行に > なるように想定 (予定、期待) されている場合に > >> 以下でも「現れるようにする」は個人的には変だと感じました。 >> 「現れるような場合」の方が個人的にはしっくり来ます。 > > ここで、見方を少し変えて、suppose するのは誰かを考えてみます。 > 「法律はだれでも ...」の例なら、社会とか世間とかでしょう。問題の原文の > 場合は、結局 csplit の実行者だと思います。実行者が、各部分の最初の行に > デリミタ文字列が来るようにしようと思う。そこで、少し飛躍した訳ですが、 > > 入力ファイルを部分に区切る文字列が、各部分の最初の行に現れるように > する場合に > > あるいは、 > > 入力ファイルを部分に区切る行を、どの部分でもその最初の行にする場合に > > このようにしても、言っていることは大体同じではないかと思ったわけです。 > "be supposed to" を何とか生かそうとして、ひねくりまわした訳ですし、 > たいして分かりやすくもなっていないので、自分でも気に入っているわけでは > ありません。それで、元木さんがおっしゃった「入力ファイルの区切り行が > 各部分の最初の行のような場合には」のような "be supposed to" にあまり > こだわらない訳し方も確かにあるな、と思いました。わたしは、"be supposed to" > のような言葉を省略せずに訳したいと思う方ですけれど。 > >>>>> 6.4 `md5sum' >>>>> >>>>> Note: The MD5 digest is more reliable than a simple CRC (provided by >>>>> the `cksum' command) for detecting accidental file corruption, as the >>>>> chances of accidentally having two files with identical MD5 are >>>>> vanishingly small. ... > >>>>> 注意: MD5 ダイジェストは、ファイルの不測の損傷を検知することに >>>>> 関して、単純な CRC (`cksum' コマンドで使用できる) よりも信頼性が高い。 >>>> >>>> 「検知に関して」の方が読みやすいです。 >>> >>> 「ファイルの不測の損傷の検知について」と「の」を三つ続けたくなかった >>> のです。「MD5 ダイジェストは、」の読点を取れば、このままでも少し読み >>> やすくなるのではないでしょうか。 >> >> 読点を単にとればよい問題ではないと思います。 >> この文の骨子が崩れてしまうからです。 >> この文章の骨子は「MD5 ダイジェストは単純な CRC よりも信頼性が高い」で、 >> 「〜に関して」と訳されている部分はあくまで条件にすぎません。 >> 読点を単純に消すということは、「MD5 ダイジェストは」と「〜に関して」を >> 一体にするということなので、文脈上変になります。 > > おっしゃっていることがわかりませんでした。それでも、何度か考えている > うちに、何となくわかってきたような気がします (まだ、誤解しているかも > しれませんが)。 > > この文の基本構造は、「MD5 ダイジェストは ... 信頼性が高い」であり、 > ほかの部分はそれを修飾したり限定したりしているだけである。 > それなのに、 > > MD5 ダイジェストはファイルの不測の損傷を検知することに関して、単純な > CRC よりも信頼性が高い。 > > と、ここに読点を置くと、「MD5 ダイジェストは」と「... 不測の損傷を > 検知する」とのつながりが強くなりすぎて、「MD5 ダイジェストは」と > 「信頼性が高い」のつながりが弱くなってしまう、ということですね。 > > 基本的に、「は」という格助詞の機能は提題ですから (「何々について > 言うと」ということ)、その働きは文の最後まで続きます。ですから、 > この場合なら、どこに読点を置こうと、「MD5 ダイジェストは」は、 > 構文上では「信頼性が高い」にかかり、文の構造は変わらないと思います。 > > しかし、読点の位置によって、読みやすさや構文の取りやすやが変わることは、 > よくありますし、場合によっては単語や句の掛かり方が変わってしまうことも > あります。ですから、「... 関して」の後ろで読点を打たない方がよいと > いうのは、神経の行き届いた考え方だと思います。 > > なお、MD5 が CRC より信頼性が高いのは、一般的、本質的にそうなのであり、 > 「ファイルの不測の損傷の検知」についてのみではない。だから、「... 検知 > することに関して、」とここに点を打つと、「... 検知」が際立ちすぎる。 > そうおっしゃっているのではないかとも考えました。これも確かにそのとおり > なのですが、こちらではないでしょうね。 > >>>>> However, it should not be considered secure against >>>>> malicious tampering: although finding a file with a given MD5 >>>>> fingerprint is considered infeasible at the moment, it is known how to >>>>> modify certain files, including digital certificates, so that they >>>>> appear valid when signed with an MD5 digest. For more secure hashes, >>>>> consider using SHA-2. *Note sha2 utilities::. > >>>>> だからと言って、悪意のある改竄に対して安全だと考えては >>>>> ならない。ある特定の MD5 指紋を持つファイルを見つけ出すことは、現在の >>>>> ところ事実上不可能だと考えられているが、デジタル証明書を含むある種の >>>>> ファイルが署名に MD5 ダイジェストを使用しているとき、そうしたファイル >>>>> に手を加えて、有効に見えるようする方法なら、周知のことだからである。 >>>>> もっと安全なハッシュ値が必要なら、SHA-2 の使用を考慮した方がよい。 > >>> このようにさっぱりわかっていないので、この部分はわたしの手に負えません。 >>> 訳文が大体通用するようならよいのですが、そうでないならば、適切な案を >>> 教えていただけると、ありがたいと思います。 >> >> 意味がわからないという話だったので、訳へのコメントは避けていたのですが、 >> コメントします。訳はだいたい正しいと思います。 >> certain files は「ある種のファイル」と訳すのに個人的には違和感がありますが、 >> まあいいです。「certain」といっているのは「MD5 で署名されている」のと関係が >> あるのではないでしょうか。訳としては「ある種の」がない方がしっくり来ます。 > > ありがとうございます。安心しました。 > > certain files を「ある種のファイル」と訳すことについては、自分でも > 気に入っていません。certain は、確かに省略してもよさそうですね。 > もう少し工夫してみます。 > >>> なお、valid は「有効、正当、正規のもの」などを考えました。、どれもイマイチ >>> ピッタリしないと思っていたのですが、「有効」より「正当」の方がよいですか。 >> >> この場合は「正当」の方がよいと思います。 > > そうすることにします。 > > -- > 長南洋一 > > _______________________________________________ > linuxjm-discuss mailing list > linux****@lists***** > http://lists.sourceforge.jp/mailman/listinfo/linuxjm-discuss -- Akihiro MOTOKI <amoto****@gmail*****>