[Tomoyo-dev 415] Re: ツールのプログラム名とポリシーの名前の変更について

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Kensuke Nezu nez****@samba*****
2007年 8月 1日 (水) 06:18:34 JST


根津です。

Tetsuo Handa wrote:
>> #コマンドが沢山あるのはSELinuxと比較して弱点だと思う。
> 多くはポリシーの作成を支援するために使われるコマンドですね。

どこまでが「必須」でどれが「必須」でないのか、一覧を作って
置く場所とセットできちんと分類する必要があります。

>> おっと。haltに手が入っているんですか?
>> haltの中からユーザランドのヘルパーアプリを呼んでる??
> デフォルトでは手を入れる必要はありません。ただ、 /sbin/init 開始時から
> /sbin/poweroff による電源断の直前までアクセス制御を適用するのであれば
> savepolicy を /etc/rc.d/init.d/halt の中から呼びだすために手を加える必要が発生します。

これは必要性とリスクをきちんと考慮して、デフォルトをどちらかに
倒すべき部分ですね。どっちでもいいよ・・・というのはセキュアOS
としての正しい判断ではない気がします。

> また、 /etc/rc.d/init.d/halt の中の /sbin/poweroff が呼ばれる直前の時点では
> 既に / 以外のパーティションはアンマウントされてしまっています。

poweroffですからね。

>> これ、ハードリンクでいいの?セキュリティ的に。
> どういう問題があるとお考えですか?
> busybox のように argv[1] を参照しないようになってますから、
> argv[0] を改ざんされない限り大丈夫です。
> MAC_FOR_FILE=3 かつ MAC_FOR_ARGV0=3 ( SELinux でいう enforcing モード)が
> 指定されていない場合にはバイナリの改ざんや argv[0] の改ざんを
> 防止することはできないですが、それは SELinux と同じ事情でしょう。

どの機能がハードリンクなのか書き出せますか?
改ざんされなければ大丈夫・・・という問題じゃあなくて、busyboxの
弱点は「異なるセキュリティレベルのデータへのアクセスが混在していること」
なのですが、

・busyboxと同じような混在したアクセス
・(セキュリティ的に)異なる挙動を指示するコマンドの混在

などということがあったら、それは弱点です。
それはなぜかというと、「それぞれの機能や挙動」がきちっと分離されている
ということが基本的に証明できないからです。

#プログラムのバグはいうに及ばず・・・。

もし、組み込みをターゲットにしたというのであれば、ヘルパアプリは
通常開発中システムにあるだけで本当のターゲットからは抜けると思う
ので、サイズをハードリンクの理由にするのはヘンです。
busyboxは、起動時のシェルプログラムなどを動かすのに必要なヘルパ
アプリケーションを一緒のバイナリにごった煮にしただけのものです。
なので、正直、たとえば"busybox passwd"機能などは組み込みの本番では
基本的に不要なものだと言えます。
(”おまけ”ですね)

>> 起動/シャットダウンに直接的に不要なものを/sbin/に置くのは反対です。
>> / fsはできるだけコンパクトにするべきです。
> init_policy.sh などは / パーティションでなくても構いませんが、
> ファイルサイズ的には微々たるものです。

ファイルサイズが微々たるものだとすると、逆に無駄なディスク領域を
消費し、ムダにinodeエントリを消費するということになります。
/ fsは特に拡張不可能なfsですから、「永続的に」消費するのはよくない
ことだと思います。

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根津 研介 日本Sambaユーザ会/NTTデータ先端技術(株)
Microsoft MVP for Windows Security(Apr 2005 - Mar 2008)
802.11セキュリティサイト:http://www.famm.jp/wireless
 ※「SELinuxシステム管理―セキュアOSの基礎と運用」
    http://www.oreilly.co.jp/books/4873112257/
 ※「実用SSH第2版−セキュアシェル徹底活用ガイド」
    http://www.oreilly.co.jp/books/4873112877/




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