Toshiharu Harada
harad****@nttda*****
2007年 5月 15日 (火) 17:23:10 JST
原田@NTTデータです。 6月のOttawa Linux Symposiumを前に、プロジェクトの状況について 皆様にご説明しておきたいと思いメールしました。 □ メインライン提案 TOMOYO Linuxは現状カーネルに対する独自パッチとなっていますが、 Linuxカーネル本体に取り込んでもらうことを目指して活動しています。 具体的には、LSM (Linux Security Modules)への移植を行っており、 合わせてLinux auditへの対応を進めています。 LSM版はTOMOYO Linux version 2.0として5月末のリリースを目指して 作業中です。2.0版については完成後Linux Kernel mailing listに 投稿を行い、Linuxカーネルツリーへの取り込みを提案します。 2.0版は、取り込みの議論を行いやすくするために現行のTOMOYO Linuxの 全機能ではなく、ファイルアクセス制御の機能のみを抽出しており、 機能面ではサブセットとなります。また、Linuxカーネルの現状による 制約としてパス名の特定に一部制限が伴います(これについては 現在AppArmor陣営が改善のための提案を投稿しており、それが採用 されたら解消する見込みです)。 □ ロードマップ プロジェクトの方針としては、2.0版の内容をLinux本体に取り組んで もらうことをまず実現し、引き続き現行のTOMOYO Linuxの機能を 実現するための提案を継続していくつもりです。それまでの間、 独自版のパッチとツールは並行してサポートを行います。 もし全ての機能をLinux本体に取り込んでもらうことができた場合、 2.6カーネルについては独自パッチをサポートする必要はなくなりますが、 その場合もLSMが対応していない2.4カーネルについてはニーズを 見ながら継続して対応することを予定しています。 □ リリース予定 (1) TOMOYO Linux version 2.0 (LSM版) TOMOYO Linuxは6月にOLS (Ottawa Linux Symposium)の BOFセッションを行いますが、その前に2.0版のリリースおよび カーネルメーリングリストの投稿を行う予定です。 (2) TOMOYO Linux version 1.4.1 5月末に4月1日にリリースされた1.4のマイナーアップデートを予定しています。 (3) GUI 1.0 5月末にTOMOYO Linuxリモート管理用のEclipseプラグインの リリースを予定しています。 -- 原田季栄 (Toshiharu Harada) harad****@nttda*****