本ツールはクラスタ構成を定義したcsvファイルからcib.xmlを生成するツールです。
Heartbeatのver.2ではDBMS等のリソース構成や動作はcib.xmlで記述しますが、このcib.xmlが複雑なので、なかなか手が出せないという声がありました。hb_cibgenは、Microsoft® Excel 等で編集したcsvファイルからcib.xmlを生成するツールであり、cib.xmlの生成の手助けを行います。
最新版である hb-cibgen-1.03-1_1 は、Heartbeat2.1.4-1 に対応しています。
インストールは以下の手順です。
(1) zipファイル(hb-cibgen-1.03-1_1-noarch.zip)から、rpmファイル(hb-cibgen-1.03-1.noarch.rpm)を解凍してください。
(2) rpmコマンドで、そのrpmファイルのインストールを行ってください。
# rpm -ivh hb-cibgen-1.03-1.noarch.rpm 準備中... ########################################### [100%] 1:hb-cibgen ########################################### [100%]
注:
生成されたcib.xmlをcrm_verifyコマンドでチェックするため、heartbeatがインストールされていることを前提としています。そのため、heartbeatがインストールされていない環境だとwarningが出力されます。オプションにより、crm_verifyを利用しない使い方も可能であるため、heartbeatがインストールされていない環境でも、インストールは続行されます。
このツールを使ったcib.xmlの生成の流れは以下の通りです。
(1) Microsoft® Excel を使ってクラスタの環境を定義する。 (Windows® operating system, Microsoft® Excel)
(2) (1)で作成したxlsファイルをCSVファイルへ変換する。(Windows® operating system, Microsoft® Excel)
(3) (2)で生成したCSVファイルをhb_cibgenがインストールされたLinuxマシンへ転送する。(Windows® operating system → Linux)
(4) (3)で転送されたCSVファイルを入力としてhb_cibgenを実行する。
(5) cib.xmlが生成される。
具体的な例を使って、使用方法を説明します。 この例で生成するクラスタ構成は以下の通りとします。
zipファイル(hb-cibgen-1.03-1_1-noarch.zip)に含まれる hb_cibgen_Env_1.03-1_1.xls(以下テンプレート)を使ってクラスタ構成の環境定義を行います。
本例では、「hb_cibgen_環境定義書」のシートを使用しています。
記述する個所は青枠で囲まれたところになり、本例では赤文字の個所を記入しています。
枠が足りない場合には適宜、表・行を追加して、環境定義を完成させます。
(1) cib.xml作成情報の設定
(2) クラスタ・プロパティの設定
(3) リソース構成の設定
(4) リソースの動作の設定
(5) リソース・パラメータの設定
(6) リソース配置制約の設定
Microsoft® Excel の機能によりCSVファイルを生成します。
【ファイル】→【名前を付けて保存】→ ファイルの種類を"CSV(カンマ区切り)(*.csv)"に変更 → ファイル名に適切な名前:本例では"cibgen_sample"を入れて保存
ftp等なんらかの方法でhb_cibgenのインストールされたLinuxマシンへCSVファイルを転送してください。
注意事項:
hb_cibgenは、CSVファイルの文字コードをShift-JISとして読み込みます。Windows® operating system でCSV形式に変換したファイルの文字コードはShift-JISであるため、ファイル転送時に文字コード変換を行わないようにしてください。
hb_cibgenコマンドにより、cib.xmlを生成します。
# hb_cibgen -o cib.xml cibgen_sample.csv
hb-cibgen-1.03-1_1 では、rsc_locationの中にeq以外を含む様な、複雑なconstraints設定は行えません。