シンボリックリンクファイルの生成

シンボリックリンクファイルの作成は、vfs sys_symlink(do_symlink)関数においてlookup_dentry関数を用いて、ファイルを登録する親ディレクトリのiノードを求めた後、そのiノードのsymlinkオペレーションを呼び出すことにより実現されている。ext2ファイルシステムでは、ext_symlink関数が呼び出される。

   ext2_symlink(親ディレクトリのiノード, 登録するdentry, 登録するパス名)
      フリーiノードを一つ確保(ext2_new_inode関数)
      iノードの初期化
      if(登録するパス名が60文字未満?) {
           iノード中に登録パス名をコピー
      } else {
           ブロックの確保(ext2_bread関数を呼び出すことで実現)
           このブロック中に登録パス名をコピー
           ◇このブロックの遅延書き込み要求(mark_buffer_dirty関数)
           このブロック用のバッファ解放(brelse関数)
      }
      iノードのファイルサイズ情報(i_sizeメンバ)に上記パス名長+1を設定
      ◇iノードの遅延書き込み要求(mark_inode_dirty関数)
      このiノードを親ディレクトリに登録(ext2_add_entry関数)
      ディレクトリエントリに、新規作成したシンボリックリンクファイルのiノード番号を書き込む
      ◇親ディレクトリブロックの遅延書き込み要求(mark_buffer_dirty関数)
      if(SYNC属性 ?) {
          ◆親ディレクトリブロックの書き込み(ll_rw_block関数, wait_on_buffer関数)
      }
      親ディレクトリブロック用のバッファ解放(brelse関数)
      新規作成したシンボリックリンクファイルのdentryとiノードをリンク(d_instantiate関数)

リンク先のパス名が長い場合は、以下のようになる。

img51.gif

リンク先のパス名が短い場合は、以下のようになる。

img52.gif

 

(NIS)HirokazuTakahashi
2000年06月11日 (日) 22時29分57秒 JST
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