[JM:00733] Re: [POST:DP] cups lpoptions.1

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2012年 6月 20日 (水) 21:04:59 JST


長南です。

的確なご指摘、ありがとうございます。わたしはこの manpage の書き方と
波長が合わないようなので、助かりました。

小笠原さんのメールより [JM:00727]
> 
>> 1)
>>      NAME
>>           lpoptions - display or set printer options and defaults
>>
>>           lpoptions - プリンタのオプションやデフォルトの表示・設定を行う
>>
>>   この defaults がわかりません。"options and defaults" の and も、
>>   「と」なのか「や」なのかわかりません。つまり、何を言っているのか、
>>   さっぱりわからないのです。

> ちょっと引用長くて申し訳ないです。
> ぼくは英語あまり得意ではないので間違っていたらすみませんが、これっ
> て「プリンターについてのデフォルトのものすべて」を含んでいるのでは
> ないですかね?
> 
> つまり、-o オプションで「無指定のときの印刷指定」を指定することと、
> 標準の出力先を指定すること、両方を含んでいると。
> ということで、
> 
>>   少し短くして、「プリンタのオプションの表示・設定、及びデフォルト・
>>   プリンタの設定を行う」ぐらいで済ますところでしょうか。それでも、
>>   NAME の説明が二行になってしまいますけれど。それとも、現在の訳で十分
>>   意味が通じますか。
> 
> このように厳密にしてしまうと、原文の「どうとでもとれるいい加減さ」
> が失われて、読みようによっては包含している機能が欠落してしまうよう
> に思いますので、日本語もある程度「いい加減」でよいのかな、と個人的
> には思います。

おっしゃっていることを誤解しているかもしれませんが、わたくし流に
まとめると、lpoptions の実際の働きは単純なのだけれど、それを言葉で
簡潔にまとめようとすると、非常に難しい。そのため、原文は、混乱した
文章になってしまった、ということですね。

そこで、訳文も、厳密ではないにしろ、なんとなく意味がわかる文章にして
おけばよい。わたしとしては、一番苦手な分野です。

> どうしても別の案という事であれば、
> 
> 「プリンタについてのオプションやデフォルトの表示・設定を行う」
> 
> などとして意味を広げるのはどうでしょう。「訳」ではないですが。

いや、立派な訳だと思います。ただ、「プリンタのオプションやデフォルト」と
あまり変わらないような気もします。どちらにしようか、かなり迷います。

>> 3) DESCRIPTION の次の部分もよくわかりません。
>>
>>     Other options include:
>>
>>     コマンドラインでは次のオプションが使用できる。
>>
>>   この options は、lpoptions コマンドに付けるオプションでしょうが、
>>   Other というのは、何に対して other なんでしょう。
> 
> 「無指定の場合は表示するので、それ以外オプションをつけた場合」
> ぐらいの解釈かと思われます。

ゼロ・オプションもオプションのうちということですね。普通は、何かが
あって、other(s) ですから、ちょっと無理な英語という気もしますけれど。

もしかすると、other によって、プリンタのオプションではなく、lpoptions
コマンドのオプションだと、ついでに暗示したかったのかもしれません。

>> 4)
>>     -d destination[/instance]
>>          Sets the user default printer to destination. If instance is
>>          supplied then that particular instance is used. This option
>>          overrides the system default printer for the current user.
>>
>>          ユーザのデフォルトのプリンタとして destination を指定する。
>>          instance も指定すると、そのインスタンスが使用される。
>>          そのユーザにとっては、このオプションによる指定が、システムの
>>          デフォルト・プリンタの代わりに使われるわけである。
>>
>>   "for the current user" の current を「その」でごまかしました。もっと
>>   ピッタリした表現があるでしょうか。
> 
> うーん、「その」であることが問題ではないと思うのですが、これで
> みなさんはわかるのでしょうか……。
> 要は「なにもプリンタを選択しないときに選ばれるプリンタ」という
> のが「デフォルト・プリンタ」で、普通はシステムワイドに設定され
> ているけれども、lpoptions -d を用いるとそれをユーザーが置き換え
> ることができる、ってことですよね?
> 原文から大きく離れてしまいますが、
> 
> 「このオプションにより、ユーザはシステムのデフォルト・プリンタを
> 置き換えることができる」
> 
> とか言ったほうがはっきりわかると思うのですが……。

いえ、構文をすこし変更しているだけで、訳としては原文から離れていないと
思います。override を「置き換える」とお訳しなったのは、とてもよく、
気に入っています。でも、システムのデフォルト・プリンタが置き換わるわけ
ではなく、ユーザのデフォルト・プリンタがシステムのデフォルト・
プリンターから、ユーザが指定したものに置き換わるわけですから、
「このオプションにより、ユーザはシステムのデフォルト・プリンタを
置き換えることができる」というのは、少し言葉が足りない気がします
(充分通じるだろうと、考えることもできますが)。

  (すなわち) このオプションで指定するもので、ユーザはシステムの
  デフォルト・プリンタを置き換えることができるわけだ。

正しいのだけれど、まだ、多義的といえば多義的かも。それでは、

  すなわち、ユーザのデフォルト・プリンタが、システムのデフォルトから
  このオプションで指定したものに置き換わるわけである。

これはくどい。わたしは、override をできるだけ「上書きする」と訳したく
ないのですが、ここはやはりそう訳しておくところなのかもしれません。

  このオプションはユーザのためにシステムのデフォルト・プリンタを
  上書きするわけである。

あるいは、

  ユーザにとって、このオプションで指定するものが、システムのデフォルト・
  プリンタに優先するわけだ。

ほかに何かよい案がありましたら、お教えください。

>> 6)
>>     -x destination[/instance]
>>          Removes the options for the named  destination  and  instance,
>>          if specified.  If  the  named  instance does not exist then
>>          this does nothing.
>>
>>          -o を使ってオプションを指定している場合に、 名前を指定した
>>         出力先やインスタンスのそうしたオプションをすべて取り消す。
>>         指定した名前のインスタンスが存在しない場合は、何もしない。
>>

>>   "if specified" が何にかかっているかも、よくわかりません。"If a
>>   destination or instance is specified" か "If this option is specified"
>>   だと思って、省略しましたが、"If options have been specified"
>>   かもしれません。それだと、「-o を使ってオプションを指定している場合に」
>>   は、補足ではなく、"if specified" の意味を展開したことになります。
>>   でも、-p の "if specified" の使い方を見ると、そうではなさそうな
>>   気がします。
> 
> destination[/instance] なので、省略可能なのはインスタンスでしょう。
> なので、「出力先や、もし指定されていればインスタンスの、(-o オプシ
> ョンで指定された) すべてのオプションを取り消す。」かと。

そうか、if specified は instance だけにかかるんですね。納得しました。

>> 7)
>>     FILES
>>           ~/.cups/lpoptions  -  user  defaults  and instances created
>>           by non-root users.
>>           /etc/cups/lpoptions - system-wide defaults and instances created
>>           by the root user.
>>
>>           ~/.cups/lpoptions - root 以外のユーザが作成した、ユーザの
>>           デフォルトとインスタンス。
>>           /etc/cups/lpoptions - root ユーザが作成した、システム全体の
>>           デフォルトとインスタンス。
>>
>>   自分で訳しておいて何ですが、「ユーザのデフォルトとインスタンス」と
>>   いうのは、意味不明な気がします。「そのユーザが使用するデフォルトと
>>   インスタンス」ぐらいの方が、わかりやすいでしょうか。くどい訳ですが。
> 
> 「ユーザごとのデフォルトとインスタンス」ぐらいに留めておくのが
> 私の好みでしょうか。

この案もいただきます。

-- 
長南洋一




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