Slackware上での環境構築手順の紹介、および主として日本語環境構築を行うためのtgzパッケージを配布するプロジェクトです。ホームページでインストール手順を紹介しています。ただし、成果物については一切無保証です。
Slackware12.0日本語化メモ
2007.09.12
羽鳥健太郎(はとちゃん)
hatori@hatochan.dyndns.org
Slackware12.0のインストール
Slackware12.0のインストールメディアでインストールするときは、KDEI以外のものを
すべてインストールします。
インストールした後、再起動してインストールメディアをマウントします。
インストールメディアのslackware/kdeiに移動して、次の3つのファイルをインストール
します。
kde-i18n-ja-3.5.7-noarch-1.tgz
koffice-l10n-ja-1.6.3-noarch-1.tgz
k3b-i18n-1.0.2-noarch-1.tgz
使い方: installpkg パッケージファイル名
日本語化に必要なファイル
SAP(Slackware Add-on package Project)から必要なファイルをダウンロードします。
http://sourceforge.jp/projects/sap/files/?release_id=26372#26372
anthy-9100-i386-1.tgz (かな漢字変換ライブラリ)
uim-1.4.1-i386-1.tgz (文字変換入力メソッド)
ipafont-ttf-noarch-4.tgz (日本語TrueTypeフォント)
lv-4.51-i386-1.tgz (多言語ファイルビューア)
opfc-ModuleHP-1.1.1-i386-1.tgz (HPプリンタ用サンプルベクタドライバ)
ファイルのインストール
ダウンロードしたファイルがあるディレクトリで次のコマンドを実行します。
使い方: installpkg パッケージファイル名
(参考)
パッケージの削除: removepkg パッケージファイル名(拡張子を抜いても可)
パッケージのアップデート: upgradepkg パッケージファイル名
フォントの設定
/etc/fonts/fonts.confにIPAフォントディレクトリを追加します。
--- fonts.conf.orig 2007-04-17 05:20:52.000000000 +0900
+++ fonts.conf 2007-07-17 11:26:23.000000000 +0900
@@ -29,6 +29,7 @@
<dir>/usr/share/fonts/Speedo</dir>
<dir>/usr/share/fonts/cyrillic</dir>
<dir>/usr/share/fonts/misc</dir>
+ <dir>/usr/share/fonts/ipa</dir>
<dir>~/.fonts</dir>
<!-- Commented out font directories:
(注意)これは、オリジナルファイルと変更後のファイルの差分を取ったものです(diff -u)。
行の先頭にある「+」は追加した行、「-」は削除した行です。
/etc/X11/xorg.confにIPAフォントディレクトリを追加します。
--- xorg.conf-vesa 2007-02-13 06:14:19.000000000 +0900
+++ xorg.conf 2007-07-17 13:50:51.000000000 +0900
@@ -107,6 +107,7 @@
FontPath "/usr/share/fonts/75dpi/"
FontPath "/usr/share/fonts/100dpi/"
FontPath "/usr/share/fonts/cyrillic/"
+ FontPath "/usr/share/fonts/ipa/"
# ModulePath can be used to set a search path for the X server modules.
# The default path is shown here.
/etc/fonts/conf.avail/40-generic.confをKochiフォントからIPAフォントに変更します。
--- 40-generic.conf.orig 2007-04-17 05:20:49.000000000 +0900
+++ 40-generic.conf 2007-07-17 11:59:53.000000000 +0900
@@ -16,7 +16,7 @@
<family>Times</family>
<family>Nimbus Roman No9 L</family>
<family>Luxi Serif</family>
- <family>Kochi Mincho</family>
+ <family>IPAPMincho</family>
<family>AR PL SungtiL GB</family>
<family>AR PL Mingti2L Big5</family>
<family>MS 明朝</family>
@@ -37,7 +37,7 @@
<family>Albany AMT</family>
<family>Nimbus Sans L</family>
<family>Luxi Sans</family>
- <family>Kochi Gothic</family>
+ <family>IPAPGothic</family>
<family>AR PL KaitiM GB</family>
<family>AR PL KaitiM Big5</family>
<family>MS ゴシック</family>
@@ -57,6 +57,7 @@
<family>Courier New</family>
<family>Andale Mono</family>
<family>Luxi Mono</family>
+ <family>IPAGothic</family>
<family>Cumberland AMT</family>
<family>Nimbus Mono L</family>
<family>NSimSun</family>
/etc/fonts/conf.avail/65-nonlatin.confをKochiフォントからIPAフォントに変更します。
--- 65-nonlatin.conf.orig 2007-04-17 05:20:49.000000000 +0900
+++ 65-nonlatin.conf 2007-07-17 12:30:59.000000000 +0900
@@ -6,7 +6,7 @@
<prefer>
<family>Frank Ruehl</family>
<family>MgOpen Canonica</family>
- <family>Kochi Mincho</family>
+ <family>IPAPMincho</family>
<family>AR PL SungtiL GB</family>
<family>AR PL Mingti2L Big5</family>
<family>MS 明朝</family>
@@ -18,7 +18,7 @@
<prefer>
<family>Nachlieli</family>
<family>MgOpen Modata</family>
- <family>Kochi Gothic</family>
+ <family>IPAPGothic</family>
<family>AR PL KaitiM GB</family>
<family>AR PL KaitiM Big5</family>
<family>MS ゴシック</family>
@@ -30,7 +30,7 @@
<family>monospace</family>
<prefer>
<family>Miriam Mono</family>
- <family>Kochi Gothic</family>
+ <family>IPAGothic</family>
<family>AR PL KaitiM GB</family>
<family>Baekmuk Dotum</family>
</prefer>
(注意)IPAフォントの配布には、オープンプリンティングの開発成果と同梱することが条件です。
IPAフォントをインストールする際には、必ずopfc- ModuleHP-1.1.1-i386-1.tgz
等をインストールして使用してください。また今後の改善に繋がりますので、プリンタ
ドライバの動作確認をフィードバックをお願いいたします。
日本語変換システムの設定
/etc/X11/xinit/xinitrc または ~/.xinitrcに次の環境変数及びコマンドを追加します。
--- xinitrc.orig 2007-06-29 10:40:20.000000000 +0900
+++ xinitrc 2007-07-17 18:21:37.000000000 +0900
@@ -24,5 +24,9 @@
xmodmap $usermodmap
fi
+export GTK_IM_MODULE=uim
+export XMODIFIERS="@im=uim"
+uim-xim &
+
# Start the window manager:
startkde
xdmまたはkdmで利用する場合は、同様の行を~/.xprofileに追加します(未確認)。
必要に応じて、less環境変数の設定をします。上記で追加した行の下に、次の環境変数を追加
します。これによりmanコマンドの使用が改善されます。
export LESSCHARSET=utf-8
システムロケール変数の設定
/etc/profile.d/lang.shにシステムロケール変数の設定をします。
--- lang.sh.orig 2004-02-16 13:00:59.000000000 +0900
+++ lang.sh 2007-07-17 13:23:04.000000000 +0900
@@ -4,7 +4,8 @@
# locale -a
# en_US is the Slackware default locale:
-export LANG=en_US
+#export LANG=en_US
+export LANG=ja_JP.UTF-8
# 'C' is the old Slackware (and UNIX) default, which is 127-bit
# ASCII with a charmap setting of ANSI_X3.4-1968. These days,
@@ -29,5 +30,7 @@
# setting, comment this out.
export LC_COLLATE=C
+export LC_ALL=ja_JP.UTF-8
+
# End of /etc/profile.d/lang.sh
日本語キーボードの設定
インストール時に日本語キーボードの設定を忘れたときは、次の行を/etc/rc.d/rc.keymapに
追加します。
#!/bin/sh
# Load the keyboard map. More maps are in /usr/share/kbd/keymaps.
if [ -x /usr/bin/loadkeys ]; then
/usr/bin/loadkeys jp106.map
fi
Linux-PAMの使用方法
vmware関連を使用する場合は、以下の設定をしてください。
# mkdir /etc/pam.d
# cat << EOF > /etc/pam.d/vmware-authd
> #%PAM-1.0
> auth required /usr/local/lib/security/pam_unix.so shadow nullok
> auth required /usr/local/lib/security/pam_nologin.so
> account required /usr/local/lib/security/pam_unix.so
> EOF
KDEにおける日本語環境の設定
(以下執筆中)
2008/03/31
openoffice.org-ja-2.4.0を追加しました。
2008/02/25
uim-1.4.2を追加しました。
2008/02/24
ipafont-00203を追加しました。/etc/fonts/conf.availでの設定を無効にして使用してください。
2008/01/29
anthy-9100eを追加しました。
2007/12/26
ruby-1.9.0を追加しました。
2007/12/10
openoffice.org-ja-2.3.1を追加しました。
これを追加するときは、openoffice.org_wjre-ja-2.3.0を削除してから、
jre-6u2とopenoffice.org-ja-2.3.1をインストールしてください。
2007/12/04
openoffice.org_wjre-ja-2.3.0を追加しました。
2007/12/03
anthy-9100dを追加しました。
2007/09/19
anthy-9100cを追加しました。
2007/09/18
anthy-9100bを追加しました。
FontForgeは、本家http://www.slackware.com/~alien/slackbuilds/にあるので、削除しました。
2007/09/12
Linux-PAM-0.99.8.1を追加しました。
使用方法については、リリースメモを参照してください。
2007/09/07
FontForge 20070831の動作確認ができましたので追加しました。
jfbterm 0.47(パッチ済)の動作確認ができましたので追加しました。
2007/07/25
Canon LIPS LX Printer Driver for Linux Version 1.50を追加しました。
対象プリンターは以下のとおりです:
LBP5900SE、LBP5900、LBP5400、LBP3970、LBP3950、LBP3920、LBP3900、LBP3800、LBP3700、LBP3410
設定方法については、Canonのオンラインマニュアルをご覧ください。
ftp://download.canon.jp/pub/driver/lasershot/linux/guide-lipslx-1.5x.tar.gz
2007/07/19
とりあえず日本語化に必要なファイルをアップしました。
slackware12.0 から/etc以下のファイル配置が変更されています。
これに合わせた日本語化の方法を、リリースメモにアップしました。
anthy-9100-i386-1 は、checkinstall-1.6.1を利用して作成<checkinstall-1.6.1 のバグで、
作成したパッケージは支障があるらしいが、動作は確認しました。
もし、動作に支障があれば、至急連絡ください。