from-****@i-lov*****
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2007年 8月 1日 (水) 12:37:32 JST
> 半田さんは多分、これまで仕事としてではなく、プロジェクトの > ためでもなく、自分のために(自分の夢や希望のために)TOMOYO Linuxを > 開発してきたのですよね。 「仕事としてではなく」と書かれると まるで私利私欲のためだけに開発しているように聞こえます。 TOMOYO Linux は名前こそ遊んでいますが、内容はとても真面目です。 サーバ管理者のセキュリティ維持のための負担を減らし、 (実際にはセキュリティホールを根絶できていませんが) セキュリティホールの心配を2度としないで済むようにしてあげたいと真剣に考え、 (原田さんと私という2人で始まったプロジェクトの中で)その開発を行うことが 高校生のときからプログラミングに携わってきた私にしかできない任務として 続けてきました。(カーネル開発は入社後に初めてパソコンに触れたり プログラミングを経験するような人にとっては過酷な作業です。 同期入社のほとんどが Java や VB などミスをしてもエラー処理が可能な環境で プログラミングをしている中、私だけがミスをしたら即死するカーネル世界での 作業をしてきました。)その中で、名前の部分に願いを込めているのです。 > でも、「自分のために」を最優先すると、 > プロジェクトとしてはうまくいきません。半田さんは今後 > どのようにこのプロジェクトに関わりたいですか? 私が一切の決定を行うことを放棄します。 私が最後の足枷になっているからです。 今まではNTTデータとして承認を経ないと ユーザの元に届けられないという足枷がありましたが、 コミュニティの意思で subversion の tags に コピーしてバイナリパッケージを作って配布することを 禁止しないということになったので、その足枷は無くなりました。 ソースコードが公開されているだけだったプロジェクトから、 オープンソースのプロジェクトとして動き出す準備が整いつつあるわけです。 残る足枷は、「頭が固く、思い込みが激しく、ワガママで、 コミュニケーション能力が低く、共同作業を苦手とする熊猫さくらの存在」です。 共同開発者の募集は、NTTデータとして TOMOYO プロジェクトが打ち切りになっても TOMOYO Linux が滅ばないようにスキルを伝承していくためでもあります。 私が足枷となって TOMOYO Linux が滅んでは意味がありません。 (原田さんはメインラインに入らなかったら必ず滅ぶと既に決め付けているように見えますが、私はそうは思いません。) TOMOYO Linux は私の手に負えない段階に突入しました。 私の書くコードは1人で開発するようにひどく最適化されていて、共同作業をするのには向いていません。 試行錯誤を繰り返しながら私が書いたプロトタイプはその役目を終えました。 TOMOYO Linux はあるべき姿を議論して メンテナンスが可能な形で一から再構築する時期に来ていると感じています。 ただ、残念なことに私の能力不足で議論の叩き台を用意することができず、 議論やレビューが行えない状態のまま、延び延びになってしまいました。 TOMOYO Linux はアイデアとしては成功していますが、ネーミングでは大失敗しています。 tomoyo という名前がカードキャプターさくらの大道寺知世に由来していることが システム提案でお客さんに説明に行く場合に説明しにくいという声が複数あがっています。 「カードキャプターさくらを説明するのは恥ずかしいこと」と思われているのは悲しいです。 カードキャプターさくらであることが既に普及の妨げの一因になっているのですから、 この際 ccs というキーワードを完全に排除するだけでなく プロジェクト名を変更して tomoyo というキーワードも完全に排除することだってありえるでしょう。 プロジェクト名の変更でもパッケージ名の変更でもバージョン名の付与規則の変更でも パス名やファイル名の変更でも、私の願いを無視して自由にやってください。 私に決定させないでください。私に指示を求めないでください。 私が最後の足枷になっているからです。